国土交通省の統計によると、平成19年度以降~ 28年度までに機械式駐車装置における一般利用者の死亡や重傷事故、また、子どもが亡くなる痛ましい事故は少なくとも36件発生しています。
これらの事故の中には、駐車場の中に人がいることを確認しないまま駐車装置を操作したため起きたと思われる事故や、子どもの予期せぬ行動により起きたと思われる事故が見られます。
事故の発生場所は「マンション駐車場」が56%と最も多く、利用者自身が操作することから事故に発展していると思われます。
こうした事故の再発を防止するため、国土交通省からは『機械式立体駐車場の安全対策に関するガイドライン(改訂版)』、『管理者向け自己チェックシート』が公表されるなど、安全管理を繰り返し周知しています。
機械式駐車場で起こりうる事故と安全対策
機械式立体駐車場で起こる事故の多くは、パレットの中に人がいることを確認しないまま駐車装置を操作したため起きたと思われるものや、子どもの予期せぬ行動により起きたと思われるものがあります。
このため、国土交通省では事故の未然防止のため、機械式立体駐車場を利用する際は、機械の使用方法を守るとともに、特に次のことに注意する必要があると呼びかけています。
⑴ 機械式立体駐車場で自動車を入出庫する際は、運転者以外は駐車場の外で乗降する
⑵ 駐車装置を操作する際には、機械式立体駐車場中人がいないことを十分確認した上で操作する
⑶ 駐車装置の操作中は装置から離れず、また、子どもが駐車場内に近づかないよう注意する駐車装置の操作ボタンを器具などで固定し押し続けた状態にすることは絶対に行わない
⑷ 駐車装置の操作ボタンを器具などで固定し押し続けた状態にすることは絶対に行わない
(大規模修繕工事新聞 119号)